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【ライヴレポート後編】大阪・関西万博開催記念『ドリカムと夏祭り2025』”ここからだ!”in万博記念公園

ライヴレポート前編はこちら

【8月3日】

 前日に続いて晴天に恵まれた万博記念公園。夏真っ盛りの太陽がまだまだ元気な午後四時前、イヴェント2日目がスタートした。

 この日のMCは朝日放送テレビアナウンサーの岩本計介さんとFM802でパーソナリティーを務める内田絢子さん、そしてもちろんこの人、中村正人が登場。
この日のテーマは「ドリと歌おう!Day」ということでDREAMS COME TRUE、いきものがかり、SHISHAMO、Ms.OOJAと、形態はそれぞれながら全て女性シンガーが揃ったラインナップ。
ライヴの前には、大阪・関西万博の公式キャラクターで大人気のミャクミャク、ドリクマとワルクマ、そしてABCのキャラクターであるエビシーと「おはよう朝日です」でお馴染みの朝おき太くんが登場し、会場を盛り上げた。

 チェロの豊かな響きに導かれてステージに現れたのはMs.OOJA。涼しげな浴衣姿が夏祭りの雰囲気を盛り上げる。 

3曲目には7月にリリースしたばかりの新曲「まだ知らないストーリー」を披露した。シンプルな編成だからこそヴォーカルのきめ細やかな表現力が際立って聴こえる。会場に吹き抜ける風と一体となるような素晴らしいパフォーマンスだ。代表曲「Be...」ではオーディエンスの手が自然に左右に振られ、大きな拍手が起こった。

ラストはドリカムのカバーで「三日月」。彼女がプロのシンガーを目指すきっかけになった曲だというエピソードをMCでは披露した。歌い出しからオーディエンスの歓声があたたかく迎える。圧巻のパフォーマンスでステージを締めくくった。

 リハーサルからオーディエンスを盛り上げたのはSHISHAMO。1曲の「LOVE LOVE LOVE」には誰もが驚かされた。いきなりのカバーということもあるが、それよりも3ピースのロックバンドによる楽曲の解釈が新鮮で、たまらなくよかった。

そしてそこからの「ハッピーエンド」は、まるでSHISHAMOからの返歌のようにも感じられ、フェスならではの音楽によるコミュニケーションを見るような思いだった。後半は3曲を一気にたたみかけていく。「明日も」では、ポップで疾走感のあるロックサウンドが会場の全員を後押しするようなパフォーマンスを披露。しばらく鳴り止まない拍手に包まれて3人はステージを後にした。

 ステージに登場してピアノを奏でたのは水野良樹。そして彼のピアノだけで歌うのはもちろん吉岡聖恵だ。1曲目は「コイスルオトメ」。会場の時が止まったような2人によるパフォーマンスからバンドインして一気にオーディエンスの熱気が上がる。「ブルーバード」「じょいふる」といったヒット曲を広いステージいっぱいに動きながら歌う吉岡のパフォーマンスに会場が沸く。「グループを始めた高校生の頃の自分たちに、いつかドリカムと対バンするんだぞって言ったら信じてもらえるだろうか? いや信じない」と水野が言えば、「美和さんみたいに歌が歌えたらと思ってやってきた日々でした」と言った吉岡の瞳には輝くものがあった。

「帰りたくなったよ」のエンディングがそのまま「未来予想図Ⅱ」のアウトロにつながるサプライズは、ドリカムへの最大限のリスペクトと同時に彼らがステージに立つ理由そのものを音楽で表したようで感動的だった。

 この日のダンスコーナーでもドリカムディスコ×大阪ダンスチーム×朝日放送テレビのダンスコラボが実現。

まずは AKS+のGOTO率いる「ドリカムディスコ」にドリクマ&ワルクマが加わって「決戦は金曜日 – DOSCO prime Version –」でオーディエンス全員と踊ると、ミャクミャクが呼び寄せたのは大阪を代表するダンスチーム。

池田部屋は「IT’S SO DELISIOUS」で、D’LACSSY+MARU+ryokaは「LAT.43°N ~ forty-three degrees north latitude ~」で、それぞれキレのあるパフォーマンスを見せた。

ラストはエビシーとおき太くん率いるおは朝ダンサーズによる「ここからだ!」。番組オリジナルの振り付けをしたパワーパフボーイズからAOとKAN、そして番組で募集した子どもたち中心の一般ダンサーも参加して、にぎわいの街・大阪を凝縮したようなステージが展開された。

  「うれしい!たのしい!大好き! - DOSCO prime Version -」で始まった2日目のDREAMS COME TRUEのステージは祝祭感に溢れていた。祭りの終わりの寂しさなどどこ吹く風、とにかく今この瞬間を楽しみ尽くそうという“夏祭りBABYS”の前のめりな熱気がライヴをより高次元へ誘っていく。

 「LOVE LOVE LOVE - DOSCO prime Version -」での吉田美和の歌唱は圧巻だった。左右に揺れる会場を埋め尽くしたLEDの小さな灯りがひとつになって共に歌を作っているような感覚になる。そして真夏の野外で浴びる「やさしいキスをして - DOSCO prime Version -」のビートが導く音への没入感はあまりにも心地良すぎた。

 「何度でも」のイントロが鳴った瞬間、会場が沸騰した。クラップが自然発生し、サビでは両手をあげ、みんなで大合唱。特殊なことは何もしていない。ただ素晴らしい曲と歌声と演奏とダンス、そしてそれを楽しむオーディエンスがいる――しかし、それが何より特別なのだ。「あの夏の花火」のメロディが昼間の太陽に灼かれた肌をそっと撫でていく。野外フェスの醍醐味が詰まった瞬間を感じながらライヴは終盤へ。

 「ここからだ!」では、急遽パワーパフボーイズを呼び込んで、AKS+とのダンスバトルが実現。曲のリリースから約半年かけてたどり着いた幸せなゴールをオーディエンスがタオルを振り回して迎えるシーンは壮観だった。

 「2日間を締めくくる曲はやっぱりこれにしました」と吉田が言って「大阪LOVER」をアンコールで披露した。これしかないというエンディングに打ち上げ花火が夜空に咲いて2日間にわたって開催された「ドリカムと夏祭り 2025 ここからだ! In 万博記念公園」を終えた。

 大阪への愛とドリカム愛に溢れた2日間、まさに”大阪LOVER”な夏祭りが大阪・関西万博で盛り上がるここ大阪で実現したことに大きな意味を感じる2日間だった。

【8月3日セットリスト】
< Ms.OOJA >
M1 Purple Haze
M2 Last Night
M3 まだ知らないストーリー
M4 Eye to Eye
M5 Be...
M6 三日月

< SHISHAMO >
M1 LOVE LOVE LOVE
M2 ハッピーエンド
M3 君と夏フェス
M4 最高速度
M5 明日も

<いきものがかり>
M1 コイスルオトメ
M2 気まぐれロマンティック
M3 ブルーバード
M4 じょいふる
M5 帰りたくなったよ

<DREAMS COME TRUE >
M1 うれしい!たのしい!大好き! - DOSCO prime Version -
M2 LOVE LOVE LOVE - DOSCO prime Version -
M3 やさしいキスをして - DOSCO prime Version -
M4 何度でも
M5 あの夏の花火
M6 ここからだ!

EC 大阪LOVER

Text / 谷岡正浩